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時代遅れの新人教育で失敗しないコツ

木曜日, 7月 13th, 2023

患者の看護や自分のスキルを磨くことは看護師の大切な仕事ですが、毎年、新人看護師を迎える以上、新人の現場教育も看護と同じくらい大切な業務です。ところが、時代遅れの古い現場教育を実践している病院は少なくありません。
教育体制の整った病院では新人に研修やOJT、課題や目標管理というカリキュラムを半ば強制的に与えます。この教育体制は、学校の授業の進め方と全く同じです。学校では事前に先生が決めたカリキュラム通りに授業を進め、宿題という課題を出し、テストで理解度を測ります。現場教育でも学ぶことは全て決められています。これでは、子供扱いしていることになり、学生と変わりません。結果、受動的に与えられたことをこなす看護師ができあがります。もし、新人のことを「学生気分が抜けない」「主体性がない」「責任感がない」と思っているなら、それは病院の教育体制にこそ問題があるのです。つい、この前まで学生だった人に、学生と同じように完璧に作られた教育カリキュラムというレールを与え、研修を与え、すべて手取り、足取り教えるならば、社会人の自覚など持てません。
コツは自立して楽しく働ける看護師を育成することです。教育する側が主体の一方的に与える教育は、自立した看護師を生み出せません。育てる新人を1人の大人として見なすこと、すべて整ったカリキュラムよりも、自主的に学ぶ機会を与えることこそ真の新人教育です。大人として認めたうえで、人格を尊重しアサーティブな関わりをしましょう。

新人への指導は意味がある

土曜日, 12月 27th, 2014

新人看護師も新人看護助手も、お互いが新人だと知らないので迂闊に知らない事を聞くと混乱する時がある。新人看護師の緊張した不安そうな顔はこちらも一緒であって、先輩の後ろについて回る金魚の糞な光景はおもしろおかしい。しかしこちらは無資格でも出来る仕事だが向こうはプロである。当たり前だが抱える責任の重さは違うだろう。それにしてもあの難しそうな注射や点滴も、その内こんなに若い新人がする様になるのだと思うと凄い。
看護師の仕事は半端なく多い。おむつの取替や、痰の吸引、食事の介抱も全てをこなす。助手はその手伝いをする程度だが、新人看護師はそれを全て出来る様にならなければならないのだ。春になるとそんな新人教育が各病棟で行われているのだが、新人助手のわたしも同じ時期に重なって入ったので同じスタート地点である。ある時、新人看護師はわたしが新人助手だと知らず、薬の伝票を渡しながら薬局に行って来てくれるよう頼んで来た。わたしはそれを受け取り、直ぐに先輩に報告しようとした所、そのやり取りを見ていた他の先輩に叱られた。新人は先輩に相談もなしに迂闊に仕事を引き受けてはいけないとの事だった。
看護師は看護師の教育があり、助手にも教育があるのでその辺のやり取りは混乱を招く場合がある。たがが伝票一枚でも決めた事には従って貰わなければならないと言う事なのだろう。誰にでも初めての時があり、分からないのは当然なのでお互い頑張って仕事を覚えて要領よく立ち回りたいと願っている。

慣習や作法には理由がある。しかもそれは命に関わること。この長い看護師の歴史のなかで備わった育成術です。馬鹿にできないのだ。